歯が黄ばむ原因〜原因による対応策は?
歯が黄ばむ原因には大きく飲食物摂取などによる外部要因と加齢や抗生物質が原因による内部要因に分かれます。それぞれ詳しく見ていきましょう。
外部要因
歯が黄ばむ原因の外部要因とはコーヒーや紅茶、喫煙による黄ばみのことを言います。コーヒーや紅茶に含まれるポリフェノールが歯の表面に沈着する事で歯が黄ばんで見えてきてしまいます。この沈着した着色は飲食物を摂取してからの時間の経過が短ければ、歯磨きなどで落とすことができますが、時間の経過が長くなると、歯の表面を覆うタンパク質の膜(ペリクル)と結びつき、ご自身の歯磨きでは取り除きにくい着色となっています。
外部要因(喫煙)
前述の喫煙による着色汚れは、コーヒーや紅茶による着色汚れよりも強固に歯の表面と結びつきます。また、喫煙者の方からよくある質問のひとつに、「アイコスが通常の紙たばこに比べるとヤニがつきやすいかどうか」という質問があります。
通常、ヤニの原因はたばこの葉を燃やすことによって生じるタールが原因ですが、アイコスはたばこ自体を燃やさずに温めることでタールの発生を最小限に押さえます。ですので、アイコスは通常の紙たばこに比べるとヤニの付着は少ないと言えるでしょう。
内部要因
歯の色味は歯の再表層を覆うエナメル室のすぐ内側にある象牙質の色味の影響を受けます。この象牙質は黄色い色味をしており、象牙質の黄ばんだ色味がエナメル質を通して透けて見えてしまうことが歯が黄色見える大きな原因です。象牙質は加齢に伴い、その厚みを増すため、歯の黄ばみは加齢とともに増していきます。
また。加齢以外の黄ばみの内部要因として、抗生物質があげられます。
永久歯(大人の歯)の形成期である0〜8歳の間に一定量以上のテトラサイクリン系抗生物質を摂取すると、歯のカルシウムと結合してテトラサイクリン蓄積されていきます。もともと色素を持っているテトラサイクリンですが、紫外線に当たると化学反応を起こし色が変化していきます。そうすると歯が濃い黄色だったり灰色がかった色味を帯びてきます。そのため妊娠中や授乳中の方と0歳~8歳までのお子様はできるかぎりテトラサイクリン系抗生物質は避けたほうがよいでしょう。
テトラサイクリン歯に関しては
歯の黄ばみを防ぐには
外部要因
外部要因での黄ばみの予防としては、着色物質の摂取前後に口腔内が乾燥していないということが大切です。お口の中が乾燥していると着色物質が歯の表面に付着しやすい状態となります。ですので、濃い色の飲み物や食べ物を摂取する前後にはお水を飲んで歯の表面が乾燥していない状態をつくることで黄ばみを防げます。
また、たばこに関しては健康のためにもできる限り本数を減らすことや喫煙に向けて努力していくことも必要と言えるでしょう。また、根本的な黄ばみを除去していくためにはホワイトニングが有効です。
内部要因
内部要因の予防としては、加齢に抗うことは難しく、テトラサイクリンに関しても幼少期が原因となるため、自分ではコントロールしづらいものだと言えます。内部要因に関しては防ぐことは難しいですが、黄ばみを取り除くためにホワイトニングは有効と言えます。
いかがでしょうか?歯の黄ばみは防ぐことも大切ですが、白さを目指していくためにはやはりホワイトニングが必要となってきます。ぜひご参考にして頂けると幸いです。
コラム執筆者
パールホワイトニング肥後橋デンタルクリニック院長 歯科医師 田中久弓
済生会中津病院口腔外科勤務後、一般歯科医院にて診察を行う。2017年から全国の歯科医院にホワイトニングの技術を教える講師が運営する、ホワイトニングサロンBeauteでホワイトニング専門歯科医師として勤務。2019年にパールホワイトニング肥後橋デンタルクリニックを開院し、「ホワイトニングが当たり前の世の中にする」ために活動しています。