セルフホワイトニングの効果と実際:セルフホワイトニングで歯は白くなるのか?
歯の黄ばみが気になり、「ホワイトニング」と検索してみると色んな種類のホワイトニングが検索画面上に上がってきます。自分に合うものはどのホワイトニングだろうか?と検索している間にセルフホワイトニングにたどり着いた。そんな方に向けて、セルフホワイトニングを受ける前に知っておいた方が良いポイントをまとめました。
目次
セルフホワイトニングとは?
セルフホワイトニングは歯科医院へは行かずに自分自身で行うホワイトニングのことです。このセルフホワイトニングは大きく2種類に分かれます。
①セルフホワイトニングサロンで行う場合
自分自身でお口に器具を装着し、薬剤を歯に塗ります。セルフホワイトニングの薬剤は主に酸化チタンを用いていることが多く、歯を漂白するのではなく歯の表面につく汚れを分解します。この効果により歯の表面はきれいになりますが、漂白されて歯が白くなるわけではありません。
②自宅で行う場合
自宅で自分自身で行うセルフホワイトニングには、ホワイトニング用歯磨き粉の使用や歯のマニキュア、LEDライト付きホワイトニングキットなどがあります。サロンなどには行かずに手軽に利用できますが、歯科医師の診査診断を受けずに使用するため、十分な注意が必要になります。
セルフホワイトニングのメリット
①費用が安価
セルフホワイトニングをサロンで行う場合の費用は3000円〜5000円くらいが相場です。歯の黄ばみを取ることのできるオフィスホワイトニングと比較すると1回あたりの費用は安価です。
②他人に口腔内を見せる必要がない
セルフホワイトニングはサロンスタッフより説明を受けた後に自分で器具を装着したりお薬を歯に塗るため、他人にお口の中を見せる必要がありません。
セルフホワイトニングのデメリット
①医療行為ではないため使用できる薬品や機材が限られている
歯の黄ばみをとり、漂白作用を得るためには過酸化水素が必要になります。この過酸化水素は歯科医師や歯科医師指導のもと歯科衛生士が使用することができる薬剤であり、セルフホワイトニングの薬剤としては使用できません。
②歯自体の黄ばみを落とせない
セルフホワイトニングの薬剤は歯の表面につく汚れを落とすのみで本来の自分の歯の色よりも白くすることはできません。
③色むらが出やすい
歯科医師や歯科衛生士などの歯の専門家が薬剤を塗布するわけではないため、薬剤が歯の表面に疎らにつくことにより、汚れの落ち方に差がでて色むらに繋がる可能性があります。より確かなホワイトニング効果を得るためにも一度は専門家に相談されるのがおすすめです。
ホワイトニング用歯磨き粉の効果
ホワイトニング用歯磨きの効果は研磨剤や薬剤の成分により歯の表面の汚れを除去したり、汚れを浮かして除去する効果があります。こちらもセルフホワイトニングサロンでするのと同様に歯の表面の汚れを落とすことは可能ですが、歯自体の黄ばみを落とすことはできません。また、ネットなどで過酸化水素入りの歯磨き粉が販売されていることもありますが、歯科医師の指導を受けずに誤った使用方法をしてしまうと痛みの原因に繋がります。
LEDライト付きホワイトニングキット
ネットなどで販売されているLEDホワイトニングキット、LEDライトが照射されることでより効果を得られているように感じる方も多いかと思います。このLEDには薬剤の効果を促進する作用があると言われていますが、過酸化水素を用いたホワイトニングに比べるとその効果は低いのが実際です。値段も3000円〜数万円代と幅がありますが、正しく効果を知ってご購入されることをおすすめします。
セルフホワイトニングは安価で手軽なため、ホワイトニングを始めてみたいと思った時には選択肢に上がるひとつだと思います。しかしそのデメリットもよく理解した上で判断されることがおすすめします。
コラム執筆者
パールホワイトニング肥後橋デンタルクリニック院長 歯科医師 田中久弓
済生会中津病院口腔外科勤務後、一般歯科医院にて診察を行う。2017年から全国の歯科医院にホワイトニングの技術を教える講師が運営する、ホワイトニングサロンBeauteでホワイトニング専門歯科医師として勤務。2019年にパールホワイトニング肥後橋デンタルクリニックを開院し、「ホワイトニングが当たり前の世の中にする」ために活動しています。