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ホワイトニング根元の黄ばみの原因とホワイトニングとの相性

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鏡を見た時にふと気になった歯の黄ばみ。よく見ると歯の根元に向かって黄ばみが増している?と感じた事のある方は案外多いものです。なぜ、歯の根元の方が噛む側よりも黄ばみが強いのでしょうか?今回は歯の根元側の黄ばみの原因とホワイトニングの有効性について詳しく解説していきます。

歯の根元側が黄色い7つの原因

なぜ歯の根元の部分は噛む側よりも黄ばみが強いのでしょうか?その原因は7つ挙げられます。

①歯の形態学的特徴
②歯の根元に詰め物をしている
③テトラサイクリン歯
④歯茎が下がっている
⑤加齢
⑥着色
⑦口腔内の清掃不良

①歯の形態学的特徴

こちらは歯の断面図を用いてその特徴を説明します。

歯は3層構造で構成されています。内側から歯の神経、象牙質、エナメル質という順番です。図からわかるように歯の噛む面よりも歯の根元方向(歯茎側)に向けて再表層のエネメル質が薄くなっています。エナメル質は半透明で乳白色の組織であり、内側の象牙質の色が透けて見えます。
この象牙質は黄色い色をしており、歯が黄色くみえる原因は象牙質にあります。ですのでエナメル質が厚い歯の噛む側の面よりも根元方向の方がより象牙質の黄ばみがエナメル質から透けてみえやすいため歯の根元側の方が黄ばみが強くなります。

②歯の根元に詰め物をしている

歯の根元側というのは噛む面に比べると虫歯のリスクが高く、また知覚過敏の原因部位にもなりやすいです。それらの治療のために根元部分にレジンという詰め物をすることがあります。このレジンですが、詰めた当時は自分の歯の色味と合わせるため、違和感がないのですが材質が経年的に劣化してくることにより変色してきます。ですので、きわの部分の黄ばみが増したように感じることがあります。この場合、詰め物を自分の歯の色味に合わせて詰め替えることがおすすめです。
また、その際、ホワイトニングをされる時にはホワイトニングを先行してから詰め物をやりかえてあげる方が自然に仕上がります。
そして、レジンに関してですが経年的に変色することに加えよく力がかかる部分(歯ブラシの圧が強く当たっているところや歯の噛み合わせによる負荷が強くかかっているところ)では部分的に欠けてしまうこともあります。この欠けた部分と自分自身の歯にできた小さな溝に着色物などが入り込み、部分的に変色することもあります。

③テトラサイクリン歯

まず、テトラサイクリン歯とは歯の形成期(出生〜12歳)にテトラサイクリン系の抗生剤を服用することにより歯に変色が生じます。テトラサイクリン系抗生物質はかつて風邪薬のシロップとして用いられてきました。昭和40年代ころによく使用された薬であり、年齢でいうと40代〜50代の方によく見受けられます。テトラサイクリン歯で変色が起こる原因ですが、テトラサイクリンがカルシウムと結合しやすいという性質のため形成中の歯に含まれるカルシウムと結合し象牙質の中に沈着します。この沈着物質は紫外線に当たると光化学反応により変色します。この変色の現れ方は、テトラサイクリンの服用量や時期により様々な容態を示します。その中でも2層性に変色が現れ、きわの部分に濃いめの変色が現れる方もおられます。

④歯茎が下がっている

加齢や歯周病が原因で歯茎は退縮する(下がる)傾向にあります。歯茎が退縮するとエナメル質で覆われていない象牙質がむき出しになってきます。象牙質がむき出しのため、エナメル質で覆われている部分に比べると黄ばみがまして見えます。この歯茎が下がる原因ですが、加齢や歯周病以外にも噛み合わせなどで部分的に強く力がかかるところや歯ブラシの際に強く磨きすぎの部分にもにも起こることがあります。

⑤加齢

歯は年齢を重ねていくとともにその黄ばみを増していきます。加齢により歯が黄ばむ原因は、生体反応の一種で、歯に加わる外部の刺激(歯磨きや咀嚼など)から歯の神経を守るため、外部刺激が加わる度に象牙質が増生されることにあります。歯の形態学的特徴の項目でお伝えしたように、歯の黄ばみの原因は象牙質にあります。この象牙質が増生されることで、年齢を重ねるとともに歯の黄ばみは増していきます。
全体的な黄ばみの増強とともに、歯の根元側の黄ばみも増していきます。

⑥着色

普段からコーヒーや紅茶をよく飲む方や喫煙をされる方などは、歯の表面に着色汚れが付着しやすいです。この着色汚れも歯が黄ばむ原因の一つです。着色汚れに関しては、汚れが付着する部分は個人差があり、歯の根元側に付着する方や歯の裏面に付着する方など様々です。

⑦口腔内の清掃不良

口腔内が清掃不良だと、歯の表層に汚れが積み重なり、本来の歯の色味よりも歯が黄ばん見えることがあります。とくに歯の根元側の部分はブラッシングが苦手な方も多く、汚れが残りやすい部位でもあります。

根元の黄ばみに対してホワイトニング は有効か?

①〜⑦の項目別にみていきましょう。

①歯の形態学的特徴が原因の場合

歯の根元側の黄ばみが強いのは、歯の形態学的な特徴のため、ホワイトニングで歯全体を一様に真っ白にするのは難しいです。またオフィスホワイトニングは薬剤が強く歯の根元側まで薬剤を塗布すると歯茎についてしまう可能性もあるため、根元付近まで薬剤を塗るのが難しい傾向にあります。ですので、根元の黄ばみが気になる方には歯のきわまでしっかりとマウスピースで多いホワイトニングすることのできるホームホワイトニングがおすすめです。オフィスホワイトニングに比べて歯のきわまで薬剤を作用させることが可能です。

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②歯の根元に詰め物をしている事が原因の場合

歯の根元に詰め物をしている場合には詰め物部分にホワイトニングの薬剤は作用しません。ですので、ご自身の歯の色味に合う詰め物のお色に詰め直すことが必要になります。

③テトラサイクリン歯が原因の場合

ホワイトニングが有効な場合もありますが、効果が現れるのが普通の歯に比べると遅いもしくは効果が現れにくい可能性もあります。効果が出ない場合には詰め物や、テトラサイクリンによる変色が全体的に重度な場合にはセラミック治療などを選択される方もおられます。
セラミック治療となると歯を削ることになるため、まずはホワイトニングの効果の発現を試してみてからセラミック治療を選択されるのも良いかもしれません。

④歯茎が下がっている

象牙質が露出している部分ではホワイトニングの薬剤による痛みを考慮し、ホワイトニングでの改善は難しいかと思われます。プラスチックの材料であるレジンで露出した部分を覆う治療や自分自身の歯茎を移植し、象牙質がむき出しの部分を覆うような歯周外科処置などの治療法があります。

⑤加齢が原因の場合

加齢が原因の場合はホワイトニングでの改善に期待できます。しかし、長年の黄ばみが蓄積されてきているため、一度のホワイトニングでは改善が難しい場合が多いです。加齢による黄ばみの改善に最も有効なホワイトニング方法は、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを併用したデュアルホワイトニングです。
デュアルホワイトニングの詳細はこちらhttps://pearl-whitening.info/column/column/1618/

⑥着色が原因の場合

着色が原因の場合はホワイトニングより先に歯のクリーニングを受けられることがおすすめです。クリーニングで物理的に着色を除去することでその部分の黄ばみが改善されます。

⑦口腔内の清掃不良が原因の場合

こちらも⑥と同様、歯のクリーニングにより黄ばみの改善が期待できます。また、清掃不良の方は日々のブラッシングにも注力する必要があるので、ブラッシング方法の指導などを受けられることもおすすめです。

ホワイトニング効果を長持ちさせるには?

気になっていた歯の根元の黄ばみがホワイトニングやクリーニングで改善した後、効果を長持ちさせるためにはいくつかポイントがあります。

①定期的なメンテナンス

ホワイトニングやクリーニングで理想の白さを手にした後は、メンテナンスがとても重要です。理想のメンテナンス期間は3ヶ月に一度のオフィスホワイトニングとクリーニングを受けること。そして特に根元の黄ばみが気になっていた方にはホームホワイトニングを月に2回程度行うことも大切です。
定期的なメンテナンスで白く美しい状態をキープできます。

②着色にある飲食物の摂取前後に水分をとる

口腔内が乾燥した状態で濃い色の飲食物を摂取すると、歯の表面に着色の汚れがつきやすくなります。ですので、摂取の前にお水を飲み、口腔内の乾燥を防ぐことで着色を防ぐことができます。
さらに、余裕がある時には、摂取後にもお水を飲むことで着色物質が歯面に滞留するのを防ぎます。

③普段のケアで口腔内を清潔に保つ

セルフケアにより口腔内の清潔を保つことにより、ホワイトニング効果の持続期間が長くなります。清潔な歯ブラシの使用やフロスの使用など、セルフケアにも注力をすると良いでしょう。

いかがでしたでしょうか?歯の根元側の黄ばみと一言にいっても原因は様々です。ご自身が何が原因で根元の黄ばみが強いのかを知りたい方は歯科医師へのご相談がおすすめです。

パールホワイトニング大阪肥後橋院はスタッフ全員が女性歯科医師である全国でも非常に稀なホワイトニング専門歯科医院です。カウンセリング〜施術〜アフターフォローまでを一貫して歯科医師が担当し、患者様お一人お一人に合わせたご提案を自信を持ってさせて頂いています。
「ホワイトニングに興味はあるけれど、どんなものか分からなくて不安」という方や今のご自身の黄ばみの程度や似合う歯の白さを知りたい!と思われる方はぜひ、カウンセリングをご活用ください。当院ではカウンセリングも歯科医師が行いますので、安心してご来院くださいね。

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コラム執筆者

パールホワイトニング肥後橋デンタルクリニック院長 歯科医師 田中久弓

済生会中津病院口腔外科勤務後、一般歯科医院にて診察を行う。2017年から全国の歯科医院にホワイトニングの技術を教える講師が運営する、ホワイトニングサロンBeauteでホワイトニング専門歯科医師として勤務。2019年にパールホワイトニング肥後橋デンタルクリニックを開院し、「ホワイトニングが当たり前の世の中にする」ために活動しています。

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