テトラサイクリン歯はホワイトニングで改善するのか?
「自分の歯が人と違って灰色」
「歯の色が2層にわかれている」
このように感じて検索をかけていくと、テトラサイクリン歯という言葉に辿りつく方が多いのではないでしょうか。
このテトラサイクリン歯でお悩みの方は長年悩まれているという方が非常に多いです。
そんなテトラサイクリン歯で悩まれている方にこの記事を読んで頂くことで、
・テトラサイクリン歯について詳しく知る
・テトラサイクリン歯がホワイトニングで改善する場合がある
ということを知って頂けます。ぜひお悩みの解決のひとつとして役立てて頂けますと幸いです。
まずは
目次
テトラサイクリン歯とは
テトラサイクリン歯とは、歯の形成期(歯が顎の骨の中で出来上がっていくとき)にテトラサイクリン系の抗生物質を服用することが原因で起こる歯の変色のことを言います。
歯の形成期である0〜12歳頃の期間にテトラサイクリン系薬剤を摂取したことにより引き起こされます。このテトラサイクリン系の抗生物質はかつて風邪薬のシロップとして使われており、昭和40年代ではこの風邪薬が主流で使用されていました。そのため、この時代に子供だった方、現在でいうと50代前後の方に多い症状です。
ではなぜ、テトラサイクリン歯の抗生物質を服用したことにより変色が起こるかというと、テトラサイクリンが象牙質のカルシウムと結合し、その結合物質が象牙質に沈着することが原因です。その沈着物に紫外線が当たると色素が発生しそれにより、結合物質が沈着している部分だけ歯の色味が濃く変色してしまいます。
テトラサイクリン歯の症状は?
テトラサイクリン歯の症状は歯の変色です。この変色の色味と変色の範囲というのが摂取した薬剤や摂取時期により変化します。変色の色味について解説していきましょう。
テトラサイクリンによる歯の色味
テトラサイクリン系のお薬には様々な種類があり、どのお薬を服用したかによって着色の色合いが違ってきます。
クロールテトラサイクリン | 灰色がかった茶色 |
ミノサイクリン | 青色がかった灰色〜灰色 |
オキシテトラサイクリン | 黄色〜茶色がかった黄色 |
ジメチルクロールテトラサイクリン | 黄色〜茶色がかった黄色 |
ドキシサイクリン | 無色 |
テトラサイクリンによる着色の範囲
テトラサイクリン系の薬剤は服用した時期により着色する部位が異なります。
0〜3歳頃に服用:前歯の先端部〜中央部分に着色します。
3〜6歳頃に服用:前歯の中央部〜根本付近に着色します。
0 〜6歳頃に継続的に服用:前歯全体が着色します。
テトラサイクリン歯にホワイトニングは有効か?
テトラサイクリン歯症例でもホワイトニングの効果を得ることができる場合もあります。その際にはデュアルホワイトニングがおすすめです。デュアルホワイトニングについて詳しくはこちらの記事をご参考ください。
https://pearl-whitening.info/column/column/1618/
デュアルホワイトニングとはオフィスホワイトニングとホームホワイトニングを併用するホワイトニングのことです。テトラサイクリンの濃い着色を除去するためにはこちらの方法が最も有効です。
通常の歯に比べるとホワイトニング効果を得るのに時間を要するのもテトラサイクリン歯の特徴です。ホワイトニングをスタートしてから1ヶ月ほどは効果が見えにくいこともありますが、継続していくと1ヶ月を超えるくらいから効果が現れ始める傾向があります。ただ、一様に真っ白にするのは難しく、部分的に濃い色味が残ることもあります。
テトラサイクリン歯のホワイトニング症例
濃い灰色や茶色の部分は色味が残ることが多いですが、全体的には白くなる傾向にあります。
テトラサイクリン歯の方は長年悩まれている方も多く、よく聞く言葉は「もっと早くホワイトニングしておけば良かった。」です。パールホワイトニングではカウンセリングのみでのご来院も可能ですので、お悩みの方はぜひお待ちしておりますね。
コラム執筆者
パールホワイトニング肥後橋デンタルクリニック院長 歯科医師 田中久弓
済生会中津病院口腔外科勤務後、一般歯科医院にて診察を行う。2017年から全国の歯科医院にホワイトニングの技術を教える講師が運営する、ホワイトニングサロンBeauteでホワイトニング専門歯科医師として勤務。2019年にパールホワイトニング肥後橋デンタルクリニックを開院し、「ホワイトニングが当たり前の世の中にする」ために活動しています。