ホワイトニングができない人
ホワイトニングって誰でもできるの?向いてない人やできない人はいるの?と不安に思われる方もおられるかと思います。
今日はホワイトニングの禁忌症(ホワイトニングができない方)についてお話ししていきたいと思います。
まず絶対禁忌症からお話ししていきます。
ホワイトニングの絶対禁忌症
【無カタラーゼ症】
ホワイトニングは過酸化水素という薬剤を使用します。
カタラーゼとは過酸化水素を水と酸素に分解する酵素なのですが、無カタラーゼ症の方はカタラーゼが先天的に欠損しています。
無カタラーゼ症の発現割合は日本人で0.001%以下といわれています。遺伝的要素が強く、また濃い血縁結婚を繰り返している家系に多く発現すると言われています。
このコラムを読んで自分が無カタラーゼ症かどうか心配になられる方もおられると思います。
無カタラーゼ症かどうかは、歯茎や歯と歯の間の溝に消毒用として使用されるオキシドールを垂らして、泡が出るかを確認することで見分けられます。泡が出ない場合は無カタラーゼ症の疑いがあり、また過去にケガをしてオキシドールを付けた際に泡が出なかった場合は無カタラーゼ症である可能性が高いです。
無カタラーゼ症の方がホワイトニングをすると
ホワイトニングの薬剤に含まれる過酸化水素を分解できないため、有害物質として体内に蓄積してしまい、口の中がただれる危険性があります。
続きまして相対禁忌の話をしていきます。
ホワイトニングの相対的禁忌症
【妊婦、授乳中の方】
妊娠中、授乳中はホワイトニングは避けるべきと言われております。ホワイトニングで使用する過酸化水素や過酸化尿素などの薬剤は、胎児への影響が未確認です。また、授乳中も薬剤が乳児に影響を与える可能性があるため、ホワイトニングの安全性は立証されておりません。
また妊娠中は妊娠性歯肉炎という病名があるぐらい歯肉の腫れや赤み、出血などが起きやすいです。妊娠5~20週目頃から症状が見られることが多く、妊娠32週目頃になると口臭も伴うことがあります。妊娠性歯肉炎の原因は、妊娠中に女性ホルモン(エストロゲンやプロゲステロンなど)の分泌が盛んになることで、特定の歯周病菌が増えることです。
また、つわりによる歯磨き不足や食生活の乱れなどによってもリスクが高まります。
なので妊娠中なるべく安全な方法でお口を清潔に保つようにしましょう。歯科クリニックで受けられる歯のクリーニング(PMTC)で、歯石や歯垢(プラーク)の除去を定期的に行うことで、歯の着色汚れが付着しにくくなります。
【未成年】
18歳未満の場合、これから成長する歯(特に親知らず)に影響を及ぼす可能性があるため、当院では未成年の施術は初回、保護者同伴で来ていただき同意書にサインが必要になります。
最後にホワイトニングをしても効果が得られない歯についてお話ししていきます。
ホワイトニングの効果を得られない歯
【神経のない歯(失活歯)】
【詰め物や被せ物】
この2つの歯に関してはホワイトニングをしてもトーンアップすることができません。
ホワイトニングは天然の歯に効果があります。
【神経のない歯(失活歯)】をトーンアップさせたい場合はウォーキングブリーチという歯の内部に高濃度の漂白剤を入れて内側から白くしていきます。また、稀ではありますが、ホームホワイトニングの継続により失活歯にもホワイトニング効果が発現することもあります。
また、【詰め物や被せ物】をトーンアップさせたい場合は、歯科医院でのやり直しが必要になります。
来院される患者さまの中で、
①今の被せ物の色にあわせたいとおっしゃられる方
②白くしたいけど今の被せ物の色が浮いてしまう…とおっしゃられる方
どちらもよくお見受けします。
①の方はトーンアップのバランスをみながら被せ物の色にあうようプランを組ませていただきます。
②の方はホワイトニングで目標のお色までトーンアップしていただき、その後かかりつけのクリニックにて被せ物等を再製していただくようお伝えします。
いかがでしたでしょうか?
妊娠や授乳中の方のホワイトニングが相対的禁忌だということは案外知らなかったという方も多いです。
妊娠中の方にはクリーニングメニューで口腔内をより清潔に保たれることがオススメです。
クリーニングの詳細はこちら
https://pearl-whitening.info/column/column/861/
パールホワイトニング大阪肥後橋院・梅田院の2院は、スタッフ全員が女性歯科医師である全国でも非常に稀なホワイトニング専門歯科医院です。受付〜カウンセリング〜施術〜アフターフォローまでを一貫して歯科医師が担当し、患者様お一人お一人に合わせたご提案を自信を持ってさせて頂いています。
「ホワイトニングに興味はあるけれど、どんなものか分からなくて不安」という方や今のご自身の黄ばみの程度や似合う歯の白さを知りたい!と思われる方はぜひ、カウンセリングをご活用ください。当院ではカウンセリングも歯科医師が行いますので、安心してご来院くださいね。
コラム執筆者
パールホワイトニング肥後橋デンタルクリニック院長 歯科医師 田中久弓
済生会中津病院口腔外科勤務後、一般歯科医院にて診察を行う。2017年から全国の歯科医院にホワイトニングの技術を教える講師が運営する、ホワイトニングサロンBeauteでホワイトニング専門歯科医師として勤務。2019年にパールホワイトニング肥後橋デンタルクリニックを開院し、「ホワイトニングが当たり前の世の中にする」ために活動しています。