リップアートメイク×ホワイトニング|歯と唇を一緒に整える「口元美容」とは?
「ホワイトニングで歯を白くする」 「リップアートメイクで唇の色味を整える」
一見すると、それぞれ別の美容施術のように思えます。
しかし、実際に人の顔を見るとき、歯と唇はほとんどの場合「口元」というひとつのまとまりとして目に入ります。
笑ったときに見える白い歯。その周囲を囲む唇。
どちらか一方の色が変化すると、もう一方の「見え方」まで変わることがあります。
そのためパールホワイトニングでは、ホワイトニングとリップアートメイクを単独で考えるだけではなく、「歯の白さ×唇の色」という口元全体のバランスから考えることも大切にしています。
そこで今回は、リップアートメイクとホワイトニングをなぜ一緒に考えるのか、そして両方を希望する場合にはどちらを先に行うのがおすすめなのか、ホワイトニング専門歯科の視点から詳しく解説します。

目次
リップアートメイクとは?
リップアートメイクとは、専用の針を使用して唇の浅い層に色素を入れ、唇の色味を整えていく施術です。口紅やティントのように毎日塗るものとは異なり、一定期間色素が残ることが特徴です。
例えば、
・唇の色が薄い
・血色感がほしい
・唇のくすみが気になる
・色むらを整えたい
・すっぴんでも自然な血色感がほしい
といった方が検討されることがあります。
リップアートメイクというと「唇を赤くする施術」と思われることもありますが、必ずしもそうではありません。元々の唇の色やくすみ、肌の色、普段のメイク、希望する仕上がりなどを確認しながら、色素を選択していきます。
また、施術直後の色がそのまま定着するわけではありません。施術直後は濃く発色し、その後徐々に落ち着いていきます。
一度ですべてを完成させるのではなく、定着した色を確認しながら複数回かけて理想の色味へ近づけていくこともあります。
医療ホワイトニングとは?
歯科医院で行うホワイトニングは、歯の表面についている汚れを除去する「クリーニング」とは異なります。クリーニングはコーヒー、紅茶、喫煙などによって付着したステインを除去し、歯本来の色に戻すことを目的とします。
一方、ホワイトニングでは過酸化水素や過酸化尿素などのホワイトニング剤を使用し、歯そのものの色調を明るくしていきます。
歯科医院で行うオフィスホワイトニング、自宅で行うホームホワイトニング、その両方を組み合わせるデュアルホワイトニングなどがあり、元々の歯の色や希望する白さに応じて方法を選択します。
ホワイトニングというと「とにかく真っ白にする」というイメージを持たれるかもしれません。
しかし、大切なのは白ければ白いほど良いということではありません。
その方の肌の色や年齢、顔立ち、そして「どんな印象になりたいのか」を考えながら、自分にとって理想的な白さを見つけていくことが重要です。
なぜリップアートメイクとホワイトニングを一緒に考えるの?
リップアートメイクとホワイトニングを一緒に考える理由。そのひとつが、「色は周囲の色によって見え方が変わる」という人間の視覚の特徴です。
例えば、まったく同じ色であっても、周囲に明るい色がある場合と暗い色がある場合では、色の感じ方が異なることがあります。
歯と唇も同じです。
歯そのものの色がまったく変化していなくても、周囲にある唇の色が変わることで、「以前より歯が白く見える」「少し黄みが気になる」と感じることがあります。
実際、リップカラーの違いによって歯の白さの知覚が変化することも報告されています。
つまり、口元の色を考えるときには、
歯の色だけを見る。唇の色だけを見る。という考え方では不十分なことがあります。
歯と唇は隣り合っているからこそ、お互いの色が影響し合って「口元の印象」をつくっているのです。
赤いリップにすると歯が黄色く見える?
「赤い口紅を塗ると、歯の黄ばみが目立つ気がする」
このように感じたことがある方もいらっしゃるかもしれません。
一方で、「赤い口紅を塗ると歯が白く見える」といわれることもあります。実は、どちらか一方が必ず正しいというわけではありません。
リップの色は単純に「赤」「ピンク」「オレンジ」と分類できるものではなく、色相・明度・彩度など、複数の要素によって構成されています。
例えば、同じ赤でも青みを含む赤、ローズ、ベリー系もあれば、黄みを含む朱赤、コーラル、オレンジレッド系もあります。
研究でもリップカラーによって歯の白さの知覚が変化することが示されており、寒色寄りの色調や歯とのコントラストによって、歯がより白く感じられる場合があります。
一方、実際の口元ではリップの色だけでなく、
・元々の歯の色
・唇の色
・肌の色
・色の明るさ
・色の鮮やかさ
・照明
など、さまざまな条件が関係します。
したがって、「赤いリップ=歯が黄色く見える」あるいは、「この色なら必ず歯が白く見える」と単純に考えることはできません。
重要なのは、唇の色が変化すると、歯そのものの色が変わらなくても、歯の白さの“感じ方”が変化することがあるということです。
リップアートメイクをすると歯の黄ばみが気になることも
リップアートメイクによって唇に血色感が加わると、顔全体の中でも口元の存在感が変化します。
その結果、「リップはきれいになったけれど、以前より歯の色が気になる」と感じることもあるかもしれません。
これはリップアートメイクによって歯が黄色くなったわけではありません。
唇の色調が変化したことや、口元そのものに視線が向きやすくなったことで、それまで意識していなかった歯の色を認識するようになった可能性があります。
反対に、ホワイトニングをすると、「歯が白くなったら、今度は唇のくすみが気になる」 「もう少し唇に血色感があると口元がきれいに見えそう」と感じることもあります。
ひとつのパーツが整うことで、その隣にあるパーツとのバランスが気になってくる。
だからこそ、リップアートメイクとホワイトニングは相性の良い組み合わせだと私たちは考えています。
歯だけ、唇だけではなく「口元」を見る
ホワイトニング専門歯科として日々多くの患者様の口元を見ていると、「歯が白い」ということと「口元全体がきれいに見える」ということは、必ずしも同じではないと感じます。
口元の印象には、
・歯の色
・歯並び
・歯の形
・歯ぐきの見え方
・唇の色
・唇の形
・肌とのバランス
など、さまざまな要素が関係しています。
もちろん、すべてを変える必要はありません。
大切なのは、その方が元々持っている特徴を生かしながら、どこを整えると口元全体が自然にきれいに見えるのかを考えることです。
歯を必要以上に白くする必要もなければ、唇を必要以上に鮮やかな色にする必要もありません。
その人に合った歯の白さ。
その人に合った唇の色。
そして、その2つを一緒に見たときのバランス。
そこまで考えることが、「口元美容」のひとつの考え方ではないでしょうか。
リップアートメイクとホワイトニング、どちらを先にする?
ここまで読むと、「では、リップアートメイクとホワイトニングはどちらを先にしたらいいの?」という疑問が出てくると思います。
両方を検討されている方に、パールホワイトニングではまずホワイトニングで歯の色を整えてから、リップアートメイクの色味を考えるという順番をおすすめしています。
もちろん、これは「医学的に必ずホワイトニングを先にしなければならない」という意味ではありません。私たちがホワイトニングを先におすすめする理由は、最終的な口元の色のバランスを考えやすくなるからです。
これからホワイトニングをする予定がある方の場合、現在の歯の色は「完成した歯の色」ではありません。ホワイトニングを重ねることで、歯の明度や色調は変化していきます。
それならば、まずホワイトニングで自分が理想とする歯の白さを目指し、その歯の色をひとつの基準として、唇の色を考えていく。
この順番の方が、口元全体として完成形をイメージしやすくなります。
まず「理想の歯の白さ」をつくる
パールホワイトニングでは、ホワイトニングを一度行って終わりではなく、患者様が「このくらいの白さが好き」と思えるところまで段階的に仕上げていくことを大切にしています。
歯の白さには好みがあります。自然な白さが好きな方もいれば、しっかりと明るさを出したい方もいます。
また、元々の歯の色や年齢、歯質によってもホワイトニング後の色調は異なるため、すべての方に同じ「正解の白さ」があるわけではありません。
だからこそ、まずはホワイトニングによって「自分にとって理想的な歯の白さ」を見つける。
そして、その白さをひとつの基準として、次に唇の色を考えていく。
この順番が、口元全体の色を考えるうえで分かりやすいと私たちは考えています。
理想の歯の白さが決まったら、次は唇の色を考える
ホワイトニングによって理想とする歯の白さがある程度完成したら、その歯の色も含めて口元全体を見てみます。そこで初めて、「もう少し唇に血色感があるときれいかもしれない」 「この歯の白さなら、自然なピンク系が似合いそう」 「普段使用しているリップより少し落ち着いた色の方が、素顔にはなじみそう」
など、完成した歯の色を基準に唇の色を考えることができます。
もちろん、リップアートメイクの色を歯の白さだけで決めるわけではありません。元々の唇の色やくすみ、肌の色、普段のメイク、希望する雰囲気なども重要です。
ただし、これからホワイトニングによって歯の色を変える予定があるのであれば、先にその変化を完成させておく。そして、完成した歯の白さ・肌の色・元々の唇の色を総合的に見ながら、リップアートメイクの色を考える。
この方が最終的な口元をイメージしやすくなります。
「歯を白く見せるため」のリップアートメイクではありません
ここで、ひとつ大切にしたいことがあります。リップアートメイクの目的を、「歯を白く見せること」だけにしてしまわないことです。
確かに、唇の色によって歯の白さの知覚が変化することがあります。
しかし、「この色なら歯が白く見えるから、このリップカラーにする」という考え方だけでは、その方自身に似合う口元になるとは限りません。
それよりも私たちが大切だと考えているのは、まず歯そのものを自分が理想とする白さに整えておくこと。
歯の黄ばみをリップカラーによって目立ちにくくするのではなく、ホワイトニングによって歯そのものの色調を整える。
そのうえで、完成した歯の白さに対して、肌や唇とのバランスを見ながらリップアートメイクの色味を考える。
この順番の方が、「歯を白く見せるための唇」ではなく、「理想の歯の白さと調和する唇」という考え方ができます。
これは、ホワイトニングとリップアートメイクの両方を扱うからこそできる、口元全体から考える美容のひとつだと思っています。
ホワイトニングとリップアートメイクは「別々の施術」から「口元美容」へ
これまでホワイトニングは歯科、リップの色は美容というように、それぞれ別のものとして考えられることが一般的でした。
しかし、実際に笑ったときには、歯と唇は必ず同時に見えています。
歯が白くなることで唇の色が気になることもあれば、唇に血色感が出ることで歯の黄ばみに目が向くこともあります。それは、一方の施術が失敗したということではありません。
ひとつのパーツが整ったからこそ、その隣にあるパーツとのバランスが見えるようになったとも考えられます。
だからこそ、「歯を白くする」 「唇に色を入れる」という2つの施術を完全に別々に考えるのではなく、「最終的にどのような口元になりたいのか」というゴールから逆算して考えることが大切です。
ブライダルなど大切な予定がある方こそ早めの計画を
結婚式や前撮り、成人式、写真撮影など、大切な予定に向けてホワイトニングとリップアートメイクの両方を検討される場合には、特に余裕を持ったスケジュールをおすすめします。
ホワイトニングは元々の歯の色や希望する白さによって、必要な施術回数が異なります。
また、リップアートメイクも施術直後の色がそのまま完成色になるわけではありません。施術後の経過とともに色が落ち着き、定着状態を確認したうえで必要に応じて次の施術を行います。
そのため、大切な予定の直前に2つの施術をまとめて行うのではなく、
STEP1 ホワイトニングで理想の歯の白さを目指す
STEP2 完成した歯の白さを含めて口元全体のバランスを見る
STEP3 肌色や希望する印象に合わせてリップアートメイクの色を考える
というように、時間をかけて仕上げていくと安心です。
歯の白さと唇の血色感。口元全体から考えてみるリップアートメイクとホワイトニング。
それぞれ単独でも口元の印象を変える施術ですが、歯と唇は非常に近く、色の見え方にもお互いが関係しています。
だからこそ、両方に興味がある方には、別々の美容施術としてではなく、「口元全体をどう整えるか」という視点を持っていただきたいと思っています。
パールホワイトニングでは、両方を検討されている方には、まずホワイトニングから始めることをおすすめしています。
最初に、自分が理想とする歯の白さをつくる。
その歯の白さを基準のひとつとして、肌の色や元々の唇の色、希望する雰囲気などを考えながらリップアートメイクの色を選んでいく。
歯の黄ばみを唇の色によって目立ちにくくするのではなく、歯は歯として理想の白さへ。そして、その白さと調和する唇へ。
歯の白さと、唇の血色感。どちらか一方だけではなく、両方を一緒に考えることで、その方らしい自然な口元を目指すことができます。
ホワイトニングとリップアートメイクの両方が気になっている方は、まずは「自分はどのくらいの歯の白さを目指したいのか」というところから、口元美容を始めてみてはいかがでしょうか。
コラム執筆者
パールホワイトニング
院長 歯科医師 田中久弓
済生会中津病院口腔外科勤務後、一般歯科医院にて診察を行う。2017年からホワイトニングサロンBeauteでホワイトニング専門歯科医師として勤務。2019年にパールホワイトニングを開院し、「ホワイトニングが当たり前の世の中にする」ために活動しています。