テトラサイクリン歯は白くなりにくい?

テトラサイクリン歯が気になりこの記事にたどりついてくださった方の中には
・自分の歯はグレーがかっている…
・子供の頃から自分の歯の色だけ人より濃い…
・人前で思いっきり笑えない…
上記のようなお悩みを長年抱えてらしたという方が多いかもしれません。
また、長年お悩みの方にとっては、その歯の色味は「解決しないもの」と思われている方も多数おられます。
テトラサイクリン歯では、過去にはホワイトニングで改善をするのは難しいと思われていましたが、近年では十分に改善の余地が考えられる症例です。
ただ、やはり通常の歯の黄ばみに比べるとホワイトニングで白くするためのコツというのが存在します。そこで今回はテトラサイクリン歯のホワイトニングのポイントを解説します。
テトラサイクリン歯の症例経験数が豊富だからこそお伝えできることがあります。ぜひ参考にして頂けますと幸いです。
それではみていきましょう。
テトラサイクリン歯とは?
テトラサイクリン歯のご自覚がある方は、既にご存知かもしれませんが、まずはテトラサイクリン歯がどのような歯の状態なのかという事について解説します。
テトラサイクリン歯とは、抗生物質「テトラサイクリン系薬剤」を、歯の形成期(0〜8歳頃)に服用したことで起こる歯の変色を指します。特に、昭和中期ごろまでは小児へのテトラサイクリン投与が比較的一般的だったため、現在40代以上の方の中にはこの影響を受けた方が多く見られます。
変色の特徴としては、
• グレーや茶色っぽい帯状の変色
• 歯全体がくすんだ印象
• 色の濃淡がまだらになっている
などが挙げられます。
この変色は、歯の内側(象牙質)に沈着しているため、通常の表面の汚れを落とすクリーニングや一般的なホワイトニングでは改善が難しいことが多いのです。
また、歯の表面的な部分にしか作用しないセルフホワイトニングでの改善はもっての外で、セルフホワイトニングでのテトラサイクリン歯の改善は見込めません。
テトラサイクリン歯が通常の歯よりも白くなりにくい理由
テトラサイクリン歯は前述したように歯の内側に変色が存在しているため、その変色部分にホワイトニングの薬剤が到達できるかどうかがキーポイントになります。
テトラサイクリン歯による歯の変色部分が歯の内側深くまで変色しているようであれば、ホワイトニング効果の発現に時間を要したり、または部分的に着色が薄らと残る場合もあります。
テトラサイクリン歯に効果的なホワイトニング方法
医療ホワイトニングには、3種類の方法があります。オフィスホワイトニング・ホームホワイトニング・デュアルホワイトニングの3種類ですが、この中でもテトラサイクリン歯ではデュアルホワイトニングがおすすめのホワイトニング方法となります。
「デュアル(dual)」とは「二つの、二重の」といった意味を持ちます。
なので、デュアルホワイトニングとは、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングの二つのホワイトニングを併用するという意味合いになります。
デュアルホワイトニングの強みは、やはり効果の出るスピードです。
当院でのカウンセリング時にもお伝えさせて頂いていることですが、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを併用していただくことで、短期間で理想の色味に近づくことができます。
それぞれを単独でするよりも早く、効果も感じて頂きやすいです。
ここで、オフィスホワイトニングとホームホワイトニング、それぞれの特徴にも触れておきましょう。
・オフィスホワイトニング
こちらはクリニックでお薬を塗り、光を照射して進めていくホワイトニングです。
一番のメリットは「即効性」があることです。
一度の施術で平均的に1〜2トーンは上がってくれます。
デメリットとしては、色が戻るのも早いことです。
すぐに白くなるけれど色が戻るのも早いので、オフィスホワイトニングだけで歯を白くキープしようと思うと、定期的にクリニックに通う必要があります。
・ホームホワイトニング
歯の内部の黄ばみにアプローチするにはホームホワイトニングがおすすめです。
こちらは名前の通り、ご自宅で進めていただくホワイトニングです。
クリニックで歯型を取り、マウスピースを作ります。
作製したマウスピースの中にジェルを入れて、30分〜2時間ほどはめておきます。
しっかり時間もかけて薬剤を浸透させるので、歯の内部までお薬が効いてくれます。
オフィスホワイトニングに比べたら即効性はありませんが、ゆっくりですが確実に色が上がっていきますので、色持ちが良いです。
また、ご自身が満足する色まであがったら、月に1〜2回ほど使うことで色を維持することもできます。
ホームホワイトニングを使用すると、後々のメンテナンスが容易になります。
デュアルホワイトニングについてより詳しくお知りになりたい方は次の記事を参考にしてください。https://pearl-whitening.info/column/column/1405/
テトラサイクリン歯症例
それでは当院のテトラサイクリン症例実績を見ていきましょう。
テトラサイクリン歯:Case1
50代男性 歯の黄ばみが気になりご来院されました。ご本人はテトラサイクリン歯のご自覚はなく、元々黄ばみが強かったのが気になっていたそうです。
身近な方のホワイトニングをきっかけに、ご自身もホワイトニングに興味を持たれ、ご来院に至りました。

歯の際側の濃い着色部分の色味は残りましたが、全体的にはトーンアップしました。
テトラサイクリン歯:Case2
40代女性 テトラサイクリン歯の自覚あり。テトラサイクリン歯はホワイトニングでは改善されないと思われていたようですが、当院の施術実績を公式サイトでご覧くださり、お問い合わせ頂きご来院してくださいました。

かなりのトーンアップをご実感いただきました。
「こんなに白くなるなら、もっと早く始めていればよかった」と仰られていたのがとても印象に残っています。
テトラサイクリン歯:Case3
50代男性 テトラサイクリン歯の自覚あり。コロナ禍で美容医療を始めたことにより、ホワイトニングにもご興味を持たれ、ご来院されました。

下の歯の前歯、歯茎側に少しグレー部分が残りましたが、全体的にトーンアップして頂きました。
テトラサイクリン歯の改善は大凡3ヶ月程度を目安にして頂く場合がほとんどです。
長年のお悩みが3ヶ月で解消することにお喜びの声を多数頂いております。
カウンセリングのみのご来院も可能ですのでぜひご活用くださいね。
コラム執筆者

パールホワイトニング
院長 歯科医師 田中久弓
済生会中津病院口腔外科勤務後、一般歯科医院にて診察を行う。2017年からホワイトニングサロンBeauteでホワイトニング専門歯科医師として勤務。2019年にパールホワイトニングを開院し、「ホワイトニングが当たり前の世の中にする」ために活動しています。

