よく噛むことから始まる健康づくり
まだまだ暑い日が続きますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
本日は、よく噛むことで得られる効果についてお話ししていきます。
近年、私たちの食生活は大幅に変化してきました。私たちの周りには、柔らかく飲み込みやすいもの食品が多くあります。ほとんど咀嚼することなく飲み込むことが可能な食品が普及しているため、咀嚼回数は年々、減少傾向にあると言われています。
しかし、よく噛むことには多くのメリットがあります。身体的にも精神的にも健康効果があるため、日々の生活習慣を見直す大きなヒントになり得ます。
よく噛むことで得られる効果
- 消化機能の向上
噛むことで唾液の分泌が促進されます。唾液には、アミラーゼという消化酵素が含まれており、炭水化物を分解する役割があります。また、食べ物をしっかりと噛んで細かくすることで、胃腸への負担を軽減し、消化や吸収をスムーズに行うことを助けます。逆に、噛まずに食べ物を飲み込むと消化不良を引き起こし、胃腸の調子を崩す原因になります。
- 虫歯の予防
よく噛むことによって唾液が多く分泌されます。
唾液には歯の再石灰化を助ける役割があります。虫歯は、口腔内の細菌が、私たちが食べたり飲んだりして発生する糖分を餌にして作り出した酸によって、歯が溶け出すことで始まります。この状態のことを脱灰と言います。再石灰化とは、脱灰で溶け出したカルシウムやリン酸が唾液によって再び歯に取り込まれ、歯が元に戻っていくことです。この脱灰と再石灰化が同じ程度で繰り返されることで健康な歯を作ります。
- 脳の活性化
噛むことで、顎の筋肉が刺激され、脳に多くの血液が送られます。これにより、脳の動きが活発になります。時に記憶を司どる海馬の動きが良くなり、記憶力や集中力の向上に繋がります。そのため、よく噛むことは認知症予防の効果があると言われています。
- ダイエット効果
よく噛むことで満腹中枢が刺激され、少ない量でも満腹感を得られることができます。そのため、食べ過ぎを防ぎ、ダイエットに効果的です。
早食いをすると満腹感を感じる前に食べ過ぎてしまいますが、よく噛み、ゆっくりと食事をすることで自然と食事量が減り、肥満予防に繋がります。
また、血糖値の急上昇を抑える効果もあり、ダイエット中の方には、非常に効果的です。
- ストレスの軽減
咀嚼という行為には、気持ちを落ち着かせる効果があります。
例えば、ガムを噛んで気分がリフレッシュされたり、イライラが和らいだといった経験はありませんか?
これは、噛むことで脳内にリラックスをもたらすセロトニンが分泌されるためです。噛むことは、ストレス対策にも繋がります。
- 生活習慣の改善
噛む回数が少ないと、食事の血糖値が急激に上がりやすくなり、糖尿病などの生活習慣病のリスクが高まります。
よく噛み、しっかりと食事の時間を取ることで血糖値の上昇が緩やかになり、インスリンの分泌も適切に行われます。このように、よく噛むことは糖尿病や高血圧といった病気の予防にも効果があります。
- 食事を楽しむことができる
噛む回数が増えることで食べ物の味や香りをよりしっかりと感じることができます。
これは、味覚を刺激するため、満足感に繋がります。食事を味わって食べることで同じ食事でもより豊かな時間になります。
よく噛むために意識すること
- 一口量を減らす
一回に入れる食べ物の量が多いと噛みにくくなります。小さめの一口を意識して口に入れると自然に噛む回数が増えます。
- 回数を意識して数える
一回に噛む回数の目安は30回です。意識して回数を数えることによって習慣化し、自然とよく噛めるようになります。
- 硬めの食材を食事の取り入れる
ごぼうや蓮根などの根菜類や玄米やナッツなどを食べることによって噛む回数が増えます。このような食感のある食材を意識的に一回のしょくじに取り入れましょう。
- ながら食べを止める
スマホを操作したり、テレビに熱中しながら食事を摂ることによって、食べること自体に意識が向きにくくなり、噛む回数も減ってしまいます。食事中はできるだけ食事そのものに集中し、食事を楽しみましょう。
いかがでしたでしょうか。今回のコラムでは、よく噛むことによって得られる効果についてお伝えしてきました。しっかりと咀嚼して食事を楽しみつつ、健やかな体づくりをしていきましょう。
コラム執筆者
パールホワイトニング
院長 歯科医師 田中久弓
済生会中津病院口腔外科勤務後、一般歯科医院にて診察を行う。2017年からホワイトニングサロンBeauteでホワイトニング専門歯科医師として勤務。2019年にパールホワイトニングを開院し、「ホワイトニングが当たり前の世の中にする」ために活動しています。