歯の治療経験が多い方がホワイトニングするなら?
子供の頃、虫歯ができやすく歯の治療経験の多い方やセラミックの歯などが入っている方はホワイトニングに興味があっても「ホワイトニングができない」と思われている方も多いです。
その状態の方はホワイトニングができないのではなく、ホワイトニングをするにあたって考えなければならない項目が通常よりも多い状態というイメージです。ですので、ホワイトニングをすること自体は可能です。
では、詰め物や被せ物が多い方がホワイトニングをする上で考えなければならない項目はどのようなものでしょうか?詳しく解説していきますね。詰め物や被せ物が多く、長年ホワイトニングを諦めていたという方もぜひこの記事を読んで頂き、参考にして頂けますと幸いです。
それでは見ていきましょう。
詰め物や被せ物が多い方がホワイトニングする際に考える項目
詰め物や被せ物の位置
詰め物や被せ物が奥歯に集中している場合は、ホワイトニングでの影響を受けにくい状態です。
人の歯は、口角をあげてニコッと笑った時に見えるのが前方から4〜5本目(左右で8〜10本)の歯までです。
奥歯に詰め物や被せ物がある場合はその部分の色味はよほど大きな口を開けて笑わなければ見えないです。
ですので、奥歯に詰め物や被せ物が多い方はあまり気にせずにホワイトニングを受けて頂ける場合がほとんどです。
また、詰め物や被せ物が前歯に近くある場合には注意が必要です。
目指す白さによっては詰め物被せ物のやりかえが必要になる場合があります。
詰め物や被せ物をやり変えるかどうか
ホワイトニングをする上で詰め物と被せ物のやりかえをするかどうかは重要な項目のひとつです。詰め物や被せ物とご自身の歯の色味の状態によっても選択肢が変わってきますので、2つの事例に分けて解説します。
・詰め物や被せ物の方が自分の歯よりも黄ばんでいる場合
この場合には、ホワイトニングを先行したのち、ご自身の色味に合わせてやりかえをした方が良い場合ばほとんどです。しかし、中にはやりかえまでは考えていないという方がおられるのも実際です。
やりかえを検討していない場合には、ご自身の歯を詰め物や被せ物と浮かないくらいの白さまでホワイトニングをしてあげるのが良いかと思います。
・詰め物や被せ物の方が自分の歯よりも白い場合
この場合には、詰め物や被せ物の白さのところまで、ご自身の歯をホワイトニングするのが有効です。特にやりかえを検討する必要のないパターンです。
詰め物や被せ物と自分の歯の境目が濃く変色している場合
これはよくある状態の一つです。詰め物と被せ物によって、変色や着色の理由が異なります。それぞれみていきましょう。
詰め物と自分の歯の境目が濃く変色している
これは、詰め物(レジン)の劣化により歯とレジンの間に隙間ができ、その隙間に着色色素が入り込むことが原因で変色してしまいます。ホワイトニングで改善するケースと改善しないケースがあり、実際のところは「やってみなければ分からない」のですが、改善するケースの場合にはホームホワイトニングを使用されている方がほとんどです。
ホームホワイトニングの使用により、着色物質が分解されることで改善します。
しかし、やはり改善しないケースもあります。その場合にはやはり詰め物のやりかえをする必要が出てきます。
被せ物と自分の歯の境目が濃く変色している
これは、経年的に歯茎が下がってくることにより、歯の根の部分が露出することで起こる現象です。この場合はホワイトニングでの改善は難しく、詰め物のやりかえやまたは、下がった歯茎を修復する処置などが適応になります。
その他に注意すべき事としては、ホワイトニングをした後、詰め物や被せ物をやりかえた際には、後々のメンテナンスに使用するホームホワイトニング用マウスピースを作り直す必要があります。
いかがでしたでしょうか?詰め物や被せ物が多く、ホワイトニングを諦めていたという方も、状態によってはホワイトニングをして頂ける可能性があります。当院ではカウンセリングから歯科医師が担当しますので、口腔内の状況を確認した上でベストなご提案をさせて頂いております。
カウンセリングのみでのご来院も可能ですので、ぜひご活用ください。
コラム執筆者
パールホワイトニング肥後橋デンタルクリニック院長 歯科医師 田中久弓
済生会中津病院口腔外科勤務後、一般歯科医院にて診察を行う。2017年から全国の歯科医院にホワイトニングの技術を教える講師が運営する、ホワイトニングサロンBeauteでホワイトニング専門歯科医師として勤務。2019年にパールホワイトニング肥後橋デンタルクリニックを開院し、「ホワイトニングが当たり前の世の中にする」ために活動しています。